2015年01月29日

「質問」によって人生を切り拓いてきた教育コンサルタント file.59 (後編)

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☆前編はこちら☆

ーーそこからミヒロさんの講座を受けられてどうでしたか。

高坂:初めて受講したミヒロさんの講座がそれはもう衝撃的で。
ミヒロさんは問いかけるだけでほとんど話さない。
なのに参加者たちは生き生きと話している。
一方的に講義形式で教えなくても、
参加型形式でこんなに学びを活性化できるんだと感動しました。
同時に、ミヒロさんの生き方にも惹かれる自分がいました。
魔法の質問の認定講師になりたいけれど、塾の仕事と並行するのは時間的に厳しい。
復職後迷い続けていたときに、転機が訪れました。

2011年3月。
東日本大震災によって、混乱に陥った日本。
震災のあとに、父が病気だということが発覚。
「生きるとは、何なのか?」という問いが、ずっと頭の中にありました。
その年の8月、偶然、「かもめ食堂」という映画を観ました。
この映画に、「生きるとは、何なのか?」という問いの、答えを見いだせた気がしたんです。
その年の11月、父は天国に旅立ちました。
これらの出来事が重なり、塾講師を辞め、フリーランスとして働こうという決意が固まって、
2012年に、フリーランスになりました。

ーー大きな転機を迎えられたのですね…。

高坂:実は辞めたときは、無謀なことに、事業内容を何も決めていなくて。
まずは2012年を「マツダミヒロイヤー」と自分の中で位置づけて、
「魔法の質問認定講師養成講座」をはじめ、片っ端から魔法の質問の講座を受講しました。
そこで気づいたのが、講師なら、魔法の質問のエッセンスを届けていけるし、
教育のエピソードなら経験上、たくさんあります。
自分がすでにもっているものを最大限に活かそうと、その後も「教育」は自分の主軸になっています。
質問の力を届けていく中で、「質問はあくまで道具。使い手が大事」という点を
きちんと伝えていきたいと思っています。
魔法の質問を使うときのマインド、つまり心のゆとりや
どんな子どもに育ってほしいのか?というその人なりの想いが、大切なんです。

ーーフリーランスになってから、壁にぶつかったことはありますか。

高坂:いやもう、毎日が壁にぶつかっては試行錯誤の連続ですよ。
想像以上に通帳残高が減っていくのにも驚きましたし(笑)
でも、もうダメだ…」と思ったときに、
なぜか助け舟を出してくれる人が不思議と現れるんです。
昔から、人のご縁には、本当に恵まれていると感じています。
人とのつながりのおかげで、講座の開催場所を提供していただくことや、
クチコミや紹介をいただくこともありました。
いつも不安との闘いですが、「どうすれば乗り越えられる?」といった問いを
自分に投げかけているので、不安をぬぐうというよりも、不安とうまく付き合うという感じです。

ーー高坂さんが人との繋がりを大事にされているから、
すてきなご縁が自然と舞い込んでくるのでしょうね、きっと。
フィンランドのツアープランナーの仕事もご縁から生まれたとお聞きしました。

高坂:そうなんです。フィンランドは、なんだかゆとりがあって、
国際的な学力テストで一位になった経験があるし、
映画『かもめ食堂』の撮影地でもあるので、憧れの国でした。
フィンランドが好きだと発信し続けていたら、
周りの人がフィンランドに関する情報を教えてくれるようになっていったんです。
誕生日には、ムーミンのグッズをいただいて、部屋にムーミンのグッズがいつのまにか増えました…笑
あるとき、「未来質問」というワークをきっかけに生まれた「答え」が、巡り巡って
ツアーコーディネーターとご縁がつながり、
「高坂さん主催のフィンランド教育視察ツアーを作ってみませんか?」というオファーをいただいたんです。
それを聞いたときは、頭が沸騰しそうなくらい興奮しましたね!笑

ーーなんて素敵なご縁…!
フィンランドに行ってみて、いかがでしたか?

高坂:視察ツアーのリサーチを兼ねて、1月にヘルシンキを訪れたのですが、
現地の人たちの優しさに感激し、ますますフィンランドが好きになって帰ってきました!
道を横断しようとしたら車が必ず止まってくれるし、
地図をじっと見ていたら、フィンランド人から声をかけてくれる。
なぜ、こんなに人に優しいのだろうと。
自分が満たされているから、周りの人も満たすことができるのでしょうね。
これだけ心のゆとりがある国でなら、「Why?で問う教育」が可能なんだろうと感じました。
おかげさまで、2014年5月の教育視察ツアーは定員が埋まり、
帰国後は、全国14ヶ所で報告会を行うことができました。
フィンランド教育と魔法の質問には共通点が多々あるというのも大きな気付きでしたね。
「Miksi?(ミクシ)」という本やDVDにしているのでよかったらぜひ!

ーー「Miksi?」、ぜひ読ませてください! 今後、挑戦したいことは何ですか。

高坂:一つ目の目標は2017年までフィンランドのツアーを続けること。
2017年はフィンランド独立100周年という大事な年で、
フィンランドの人々の様子をじっくり味わえると思うからです。
2015年5月にもツアーを実施しますので、楽しみにしていてください。
2つ目の目標は、学校の総合的な学習の時間に、
フィンランド教育のメソッドを取り入れられるようアプローチすることです。
「答えがない問題に対して、答えを考えてみる」時間を
週に1回でいいから公立の学校で受けられるようにと願っています。

☆☆☆☆☆

高坂さんの人生そのものが、まるで「問いかけの旅」のようだ。
どの出来事が欠けても、今の彼のストーリー(人生)はないのだと。

教育実習で進路に迷い、道を見つけ出した大学時代。
塾の卒業生の言葉から、真の教育について再考した日々。
震災と同時期に「自分を見つめ直すきっかけ」が重なった転機。
そして、かもめ大学の活動のフィールドを広げている現在。

「どうすればうまくいく?」
「どうしたら自分らしいだろう?」という問いと
常に向き合い続けているからこそ、
自分を充たすことができ、周囲の人をハッピーにさせるクリエイティブな道を
切り拓くことができるのではないだろうか。

高坂さんの講座は全国各地で行われているので、
子育てや教育に関わる人はもちろん、
理想の未来を描いて現実にしていくヒントを得たい全ての人におすすめしたい。
まずは「かもめ大学ニュースレター」に登録してみてはいかがだろうか。

http://ameblo.jp/kamomedaigaku/

教育への熱い想い、そして人を思いやる気持ちの深さにふれ、
「私もがんばろう」と心に火が点くはずだ。
posted by メイリー at 01:23| インタビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月28日

「質問」によって人生を切り拓いてきた教育コンサルタント file.59 (前編)

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かもめ大学学長・教育コンサルタントの高坂翔輔(たかさか ようすけ)さん。

神奈川県の学習塾にて集団授業・個別指導を約8年間受け持っていた。
その後、質問家マツダミヒロさんの講座を片っ端から受講して
「魔法の質問」を身につけていったと言う。
現在は、そのエッセンスを学べる講座や、
フィンランドの教育視察の報告会を開きながら、
かもめ大学の学長として新たなチャレンジを続けている。

彼の詳しいプロフィールはこちら

「子どものやる気を引き出す魔法の質問」にも参加し、
「質問がこんなにも自分や他人の未来に影響を与えるのか」と
驚かずにはいられない、濃密なひとときを過ごした。
生徒たちを前にした彼の姿からは、
「少しでも多くのものを学んで実生活に活かしてほしい。」という想いが、全身からみなぎっていた。
これほどの情熱と行動力の背景には何があるのだろうか。

☆☆☆☆☆

ーー就職活動時に塾で働こうと思ったきっかけは?

高坂翔輔さん(以下敬称略):実は教育実習に行くまで、学校の先生を目指していました。
小学高学年の頃からなりたくて、
「地元から通えて教員免許を取得できる国公立大学へ進学しよう」と、
高1のときには決めていました。
塾や予備校には通わず、国公立しか受けないと決めていたんです。

ーーなんて早くから…!先生へのあこがれはどこから。

高坂:小学校・中学校の先生方がみんな素晴らしかったんです。
ぼくは人と同じことをやりたくない子で。
合奏でも大勢が吹くリコーダーではなく、
指揮者や太鼓がやりたいと言うような子でした。
でもそれをダメと言われたことは一度もなく、
自分の意志を最大限尊重してくれましたね。

ーー特に印象に残っている先生っていらっしゃいますか。

高坂:中学2年のときの社会の先生です。
話が面白くて、やればやるほど褒めてくれる。
今でもインパクトに残っているのが、
朝鮮半島の軍事境界線付近に訪れたときの経験談を語ってくださった授業。
「国境線上でそんなことが起きていたんだ…」と
未知の世界にふれて非常に好奇心が刺激されたのを覚えています。
ぼくにとって先生というのはスーパースターのような存在でした。

ーー学校の先生方の影響、非常に大きかったのですね。
ほかに高坂さんの生き方や考え方に影響を与えた人や本、体験はありますか。

高坂:手塚治虫さんの影響は大きいですね。
『ガラスの地球を救え』というエッセイを教育実習の直前に読み、
先生になりたいという思いを新たにしました。

ーーどんな点に心を揺さぶられたのでしょう。

高坂:手塚さんは「想像」と「創造」の両方を持ち合わせている人だと思うんですよ。
想像力の豊かさと、想像したことを漫画という「形あるもの」に表現していく創造性に圧倒されました。
「想像力」とは、やさしさだと思うんです。
「想像力」がたくましくなると、相手のよろこびや痛みがわかる気がして。
「創造力」があれば、そのやさしさを形にすることができる。
分野は違いますが、ぼくは教育分野でそんな人になりたいと、強く思いましたね。
ですが、大学3年の秋に附属高校の教育実習に行って
「やりたいのは教師じゃない」と気づいたんです。

ーーこれまでずっと教師を目指されてきたのに、
「教師じゃない」と思ったのは、何があったのでしょうか。

高坂:とりわけ、ぼくが目指していたのは、公立中学校の先生です。
中学生は受験で内申点が関わるので、先生はどうしても評価者の立場になってしまう。
「もしかしたら、評価というものが、生徒も本音を出しにくくなってしまったり、
上下関係が生む可能性があるのかもしれない。」と、学生当時、考えていたんです。
一方、塾講師の場合は、生徒と同じ目標に向かって
「一緒にがんばろう」と言える関係を築きやすいかもしれない。
これは、就活中に入社した会社の人事担当者と話しをしていて、
そのとき非常に納得したんです。
他社とも迷いましたが、社員の情熱やフレンドリーな人柄に惹かれ、
会社の教育観への共鳴度が大きかったことから、「ここで働こう」と決めました。

結果的にこの選択はすごくよかったと思っています。
一人一人の受験を通じた成長に立ち会えるし、
合格発表のたびに大きなやりがいを感じられる仕事でしたから。
集団授業や個別指導の講師、運営、そして教室長としての経験を通じて
生徒や保護者の方、そして同僚や部下たちと接してきたことは
現在のフリーランスにおいての活動に活きています。

ーー質問家マツダミヒロさんとの出逢いのきっかけは?

高坂:塾を卒業した高校生になった教え子から
「塾がなくなったらどう勉強したらいいの?」という質問が飛んできたんです。
もしかしたら、塾の授業ではこれまで答えを与えすぎていて、
生徒自身が考える時間を奪っていたんじゃないかって。
そこで「考えさせる問いかけ」を探りたいという思いから、
「質問」と名がつく本を、読みあさっていました。

シャンパンタワーの実演を、見たことがありますか?
魔法の質問には、シャンパンタワーの法則というものがあります。
「まずは自分を満たす。そして、あふれたエネルギーで身近な人から満たす。
あふれだしたエネルギーで満たすと、無理なく継続して応援することができる」
という法則なのですが、
一時期、自分を満たす前に、周りの人を満たそうとしていました。
つまり、若干無理をしながら、周りの人の応援をしていたのです。
そんなある日、ぼくは体調を崩してしまい、2ヶ月近く、休職したことがあります。
当時の上司は、ぼくの体調を気遣ってくれて、
今後の働き方について相談にのってくれたのですが、
自分の口からポロッと出たのは「休みたい」という言葉でした。
心がすっかり、疲れてしまっていたんでしょうね。
ちょうどその日、ぼくの誕生日だったんです。
何となく、まっすぐ家に帰れなくて、途中で書店に立ち寄った。
その書店で、目の前にあって、偶然手にとったのが、魔法の質問を主宰する、
マツダミヒロさんの『やめる力』という本でした。
前書きの言葉は、まさに自分のために書いてくれているかのような言葉でした。
体調が回復したら、魔法の質問の講座を受けることに決めました。
人生最悪だと思った誕生日が、人生を大きく変えるチャンスの日になったわけです。

☆後編に続く☆
posted by メイリー at 13:24| インタビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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