2014年09月06日

音楽の力で夢を現実に変えていくシンガーソングライター file.51(後編)

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☆前編はこちらから☆

ーーキラキラした生き方ですか。
具体的にどんなところを尊敬しているのか教えていただけますか。

畑中:人の成長にコミットしているところです。
「まわりの人が生き生き過ごせるように」という夢をもたれていて。
そういう夢を語る人は多くいますが、
現実を見据えて、夢を行動に変えている姿が素晴らしいなと思っています。

ーーみどりさんが心惹かれる人の共通点ってありますか。

畑中:想いに行動が伴っている人ですかね。
理想論で片づける人には惹かれない。
どうすれば夢が実現できるのかを分析して行動に移している人に魅力を感じます。
あとは、謙虚さと感謝の気持ちがある人。
「周りで支えてくれている人」に思いを馳せられる人というか。
芯の通った目標に向けてローカルなところから行動している人に尊敬の気持ちを抱きます。
一番尊敬しているのは、東北で瓦礫撤去を毎日やっている方です。
仲間が撤去に参加しなくなっても一人で続けていて、
今はゴミを浜辺でとっているんです。
私がボランティアに行ったときに泊まれる場所の手配をしてくれるけれど、
自分はテントで寝るなど、自分の利益を省みない。
「あなたのことを尊敬している」と伝えても「ただのホームレスだよ」と謙遜される。
こういう人にスポットがあたりづらい世の中ですが、誰よりも尊敬しています。

ーー謙虚さと感謝の気持ちですか…。
東北にボランティア行ってチャリティーコンサートを開いたり
カンボジアで音楽イベントを開くためにクラウドファンディングをされたりと、
その行動力やバイタリティーはどこから湧いてくるのでしょう?

畑中:どれも究極的には「自分がやりたいから」に尽きると思います。
東北のボランティアも、東北の雰囲気が好きになったからというのがあります。
東北に行くと精神が安定するので、一時期は毎月行っていたほど。
輪音の活動も、やりたいという気持ちに素直に従っているといえます。
あとは、曲を書く人にありがちな悩みかもしれませんが、
自分の薄っぺらさにコンプレックスを感じていることも、行動につながっているのだと思います。
もっと色んな世界にふれて、自分の感覚を研ぎ澄ましていこうという気持ちに後押しされる。
東北に行けばある種の衝撃が自分の中に残るだろうという思いが最初ありましたね。

ーー東南アジア青年の船に応募したのは?

畑中:これも途上国に行って、自分の目で現地を見たいという理由からです。
もちろん、微力ながらも、途上国で音楽の楽しさを広めたいという気持ちもあります。
ですがそれ以上に、途上国に行くことで目が見開かれ、
心が豊かになれるのではという思いがあります。

ーー自分の幅を広げて深めていくという視点で
「途上国」に興味をもったのは何か理由があるのでしょうか。

畑中:輪音の活動で東北の被災地や全国の老人ホームを訪れるうちに
貧困やホームレスの問題に興味をもったんです。
私の家がそこまで裕福ではないこともあり、
桁違いに貧しい地域の現状を見てみたいという気持ちにつながったんだと思います。
貧しい故に教育の機会が得られないという問題は日本でも世界でもある。
私、おじいちゃんやおばあちゃんともすぐ仲良くなれるんですが、
社会的に弱い立場とされている人たちに心惹かれるのかもしれません。

ーー大阪の釜ヶ崎に最近行かれたとのことですが、どんな風に感じました?

畑中:あったかい街というのが感想です。
ホームレスの問題を知るだけでなく、人との付き合い方の本質にふれることができました。
週1の特掃(特別清掃)の仕事で食いつないでいる人がいて、
5,000円で1週間過ごさなくてはいけないのに、稼いだお金をそのまま仲間との飲み会に使うし、
困っている人がいたらほっとかない。
ある意味、人間らしいというかあったかいなって思ったんです。
むしろ他の地域の人間関係が希薄なのではと感じます。

ーーみどりさんの感性はどんな風に磨かれているのでしょう。

畑中:自分では感性はまだまだこれから磨かなきゃ…と課題に思っています。
だからこそ、どこか新しい場所に訪れるにしても、情報にふれるにしても、
「何かを感じ取ろう、得よう」というアンテナをたてるよう心掛けています。
感性が研ぎ澄まされている人は
物事に対して共感するだけでなく批判的に見ることができているので、
私もそういう判断の眼を養いたいと思っています。

ーーこれまでお話を伺ってきて、「音楽で社会貢献」というみどりさんの想いが
いっそう強く伝わってきました。
「音楽で社会貢献」という道に舵を切ろうという決定打はありましたか。

畑中:2012年10月に開催された輪音の初チャリティーコンサートで、
「心にすとんと落ちる感覚」を味わったのです。
バンド時代には、楽しい反面「何のために音楽をやってるんだろう?」という疑問がずっとつきまとっていて、
チャリティーのときは、自分なりの答えというか意義が見えた瞬間でした。
観客がその場で泣いているのを見て、
「あぁ、私はクオリティーの高い音楽を目指すことよりも、
自分の武器を使って仲間とともに、誰かのためになる音楽を創りたいんだ」と気づいたんです。
音楽の力って計り知れないほど大きい。
例えば、瓦礫撤去に誘っても参加者を集めるのは難しかったのですが、
輪音を立ち上げてからは、「音楽」というキーワードに惹かれて東北に行く人が増えました。
エンターテイメント性によって、人の協力を得やすくし、
社会問題の解決につなげるなど、音楽を活かす道はたくさんあると感じています。

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ーーこれからも音楽を仕事にしていきたいとお考えですか?

畑中:そうですね。音楽で社会に価値を生み出す方法を模索しているところです。
例えば、ビジネスとして、老人ホームでの音楽プログラムの企画を行っている
ミュージックファシリテーターの事業が存在します。
こうした事業に複数関わっていきたいと思っています。
ライフワークとして続けていきたいのは、「即興で歌を創る」こと。
他の人があまりできない強みを活かせますし。
人と話をして、夢や悩み、思いを曲にして、その音源を渡すというサービスができないかなと思っています。
たとえ、ネガティブな言葉を吐き出していたとしても、
そこから前向きな音楽を紡ぎ出せたら、「自分の悩みからこんなものを生み出せたんだ」と
肯定的にとらえられるのでは?と思うんです。
ラジオと並行して、路上で即興作詞作曲をするなど、どんどん夢を形にしていきたいですね。

☆☆☆☆☆

スカイプのインタビューなのに、お日様のような笑顔が目を閉じると浮かんでくる。
「一度聴いた音楽をすぐに再現できる」という天賦の才と、
曲作りや音楽で表現することへの愛が、あとからあとから湧き出していく。
泉のような人。

彼女のハートウォーミングな魅力は彼女の紡ぎ出す曲に乗って、
被災地、貧困の地域、そして途上国へと伝わっていくのだろう。
「音楽って楽しい」
そんな純粋な気持ちが、苦境にある人たちの心も溶かしていくのではないだろうか。

「思いをカタチにしていく」ことへの強いこだわりが、
人々の胸を打ち、彼女の応援者を増やしていくのだと思う。

秋には新たな挑戦を始める彼女のキラキラした生き様を
今後もずっと見守っていきたい。
ラジオだけでなく、いつか生で彼女の歌声を聴ける日を楽しみにしながら。
posted by メイリー at 22:24| インタビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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